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挨拶は率先垂範、その大切さも語れ
挨拶に始まり挨拶に終わるというほど基本中の基本
この当たり前ことができない人が多い
シビアな世界では挨拶がまともにできない人間には何を教えても無駄だからしっかりできるまで次の段階に進まないということもある
逆に挨拶をちゃんとできる人は第一印象から信用されやすい
それほど挨拶をしっかりできるというのは大切なことである
最初と最後の挨拶の他に、何かを頂いた時、してもらった時のお礼の挨拶も大切
その時にお礼を言うのはもちろん、後日会った時に一言先日のお礼が言えるか
その一言で、嬉しかった気持ちや感謝の気持ちがより一層相手に届くのである
これは言葉で伝えてもなかなか伝わるものではないので、あなた自身が率先垂範して姿を見せていくしかない
しっかりきれいな挨拶ができる人は本当に格好良い
時間には厳しく、自らも10分前行動
時間も人の信用を得る大きな要素である
時間にルーズな人は信用されない
信用されないということは任せられないということである
一労働者としては良いが人をまとめる責任者やリーダーには向いていない
「時は金なり」とあるように時間の大切さを理解すれば、人様の大切な時間をないがしろにしていると分かるはずである
遅刻がダメなのはもちろんだが、日々の仕事での何かの作業に納期や細かい時間設定ができているかも大切
「いつまでに」と常に時間を意識して行動ができているか
これは毎日クセを付けていくしかない
始める時に「何分で」、「何時まで」、「いつまで」など目標時間を決めてスタートさせる
達成できないこともあるだろうが、それ自体を指摘するのではなく、なぜできなかったのか、どうすればもっと早く、きれいに、正確にできるかを一緒に考えていくことが大切である
悪いことほどリアルタイムで本人に伝える
あなた自身も「直接言ってくれれば良いのに」と思ったことはないだろうか
そう思いつつも、いざ言われると嫌な顔してしまいますが、他の人から伝わって来るのはもっと嫌な気持ちになりますよね
直接言うのはかなりのパワーを必要としますが、必ず本人に直接言うようにしてください
良いことはその人がいないところでいくら言っても構いませんが、注意や問題点などは本人がいない時に言うと文句や愚痴と捉えられるので極力控えましょう
リアルタイムで言うことが大切です
後から言われてもリアルでないので、本人の中では、その時の感覚や気持ちとあなたが伝えた言葉がリンクしません
ひとつひとつの事柄にも熱があります熱があるうちに処理して持ち越さないようにしましょう
そして直接伝えるということにはもうひとつ理由があります
それは本人のいないところで悪いことを言っているのを聞いている人達です
彼らはあなたがそういう人間だと認識するでしょう
「この人は自分のことも同じように、自分がいない時に良くないこと言っているのだろう」と思われてしまう
裏表がない、それが信用される秘訣でもある
後輩の前で上司の愚痴や悪口を言わない
あなたがけなしている上司を誰が尊敬するでしょう
逆にあなたが尊敬する上司であれば、直接関わってなくても後輩も一目置くでしょう
たとえ話ですが
いつも子供と一緒にいる母親が、子供に対して父親の悪口や愚痴を聞かせされていたらどうでしょう。父親を尊敬するはずがありません。そんな環境を自らが作っておきながら、子供が言うことを聞かなくなると父親から叱ってもらおうとする。当然、子供は父親の言うことなんて聞くはずない。
反対に
いつもいない父親のことを母親が敬って子供に伝えていると、子供は自分が慕っている母親が尊敬する父親を自然と尊敬するようになる。
前項でも言いましたが、問題があれば本人に直接伝え、他の人に伝えないということが大切です
人を育てたいのであればとにかく人の悪口や愚痴を言わないことを心がけてください
お酒の力を借りて説教しない
シラフの時に何も言わないのにお酒の力を借りて日頃の不満をぶちまける、これ最悪です
自分の鬱憤を晴らすために後輩を誘わない様にしましょう
普段から伝えることはその場で伝え、クリアにしておいてお酒に連れて行くときは逆に後輩の希望や夢、悩みや不満を聞くことに専念しましょう
現場を離れて行くお酒の席では説教ではなく激励、励ますことです
あなたは上司の説教を聞くためのお酒の席が好きですか??
楽しいお酒でなくては誰があなたと行きたいと思うでしょう
あなたの悩みや不満はあなたの上司と飲みにいった時に訴えましょう
若い子達もお酒の席が嫌いなわけではありません
楽しく飲めるなら向こうからあなたを誘ってくることでしょう
報告・連絡・相談・確認の徹底
昔から言われている「ホウレンソウ」
大切なことも当たり前なことも分かっているのにできない方が多い
始める時と終わった時の報告はまだできるけれども
大切なのは途中経過
「今どのくらいか」「どういう状況か」「いつくらいに完成するか」
面倒かもしれないがいちいち報告することが大事
何も反応がなくても、状況報告して、把握しておいてもらうということが大切
あなたは見えていても他の人には全然状況が見えず、不安や不信を抱かせることになる
問題があれば修正を指示してもらえるように、選択肢がある時は常に3案くらいを用意する
これを言われたくないからといって、出来上がったり後や終わってから報告すると後の祭り
頑張ったのに、評価は低いということになりかねない
同じように後輩にも「ホウレンソウ」を徹底させるようにしよう
任されることは勝手にやっていいということではないのを理解しないといけない
そしてもうひとつ大切なのは確認である
自分がやったモノがどうだったか、ズレはなかったか、もっと良くできないかなど反省を兼ねて確認作業が大切である
そうやってひとつひとつ成長していくのである
準備とフォローの大切さを一緒に行動して伝える
これにはだいたい2パターンある
「準備に長けている人」と「フォローに長けている人」である
前者は
たくさんシュミレーションをし、綿密な計画を立て、プロジェクトを成功に持っていくのが得意なタイプ
後者は
プロジェクトが成功した後にみんなと余韻を分ちあい、共感できるタイプ
両方のこのバランスが取れた人が理想である
準備型の人はプロジェクト成功にはかなりの力を発揮し、貢献するので上司には信頼されるが人が考えないところまで考えられるので、孤立しやすい。さらに準備に意識が行くので、ひとつのプロジェクトが終わるとすぐ次のプロジェクトに意識がいって準備に入ってしまう。
人より一歩前を行こうとするので他の人を置き忘れてしまうことで、労いや成功の余韻を共感せずに頑張った後輩や仲間からは反感を買う
一方
フォロー型の人は上司達からの評価はあまり高くないことが多い
特別仕事ができるわけでもなく、いつもふざけていてあまり仕事していないようにも見えたりする
しかし、親身なって話したり、同僚や後輩と同じ足並みで物事を見ているから人望は厚かったりする
この両者の良いところを兼ね備えることができれば言うことはない
そうすれば上司からも信頼されるし、後輩からも慕われる
あなたは人を育てたいと思うくらいなのだから仕事ができる人なのだろう
後輩からの不満が出てくるのであればそれはフォローが足りないと考えられる
プロジェクトが終わった後を見直してもう少し大切にしてみて欲しい
言い訳をしない、させない。しかし逃げ道は作っておいてあげる
言い訳とは自分を守るために物事を都合良く解釈したり、主張する事
起きた物事は捉え方でどうとでも受け止められる
言い訳をして原因を自分以外に持っていってしまう様では成長は無い
まずは自分に原因があると捉える様にしなければならない
自分に原因があった時はもちろんだが、他に原因や責任があったとしても、もっと自分が何かすれば、良い結果を出せたのではないかと、全てにおいて、他人事では無く、責任感をもって自分の事として捉えていく事が大切なのだ
しかし、この意識が強すぎると全てを抱え込んでしまう人も出てくる
そのために逃げ道は必ず用意しておいてあげる事が好ましい
この逃げ道とはトライアングル方式である
常に共育には3角形の関係性を作る事がポイントである
一人に対して押す側と引く側
つまり「詰める人」と「フォローする人」が連携をして関わる事
これは時によって柔軟に入れ替わる
詰めた人は必ずフォローしてもらう人に状況を説明し、フォローする人はしっかりと詰めた人の真意を相手に伝えてることで成り立つ
この時フォローする人は絶対に詰めた人の悪口などネガティブな言動は厳禁だ
この関係性がうまくできてくると厳しくても前向きに着いてくる後輩にが育つはずである
言動や行動には一貫性を持ち、コロコロ変えないように心がける
今の時代、情報があふれていていろいろなモノがも目まぐるしく変化する
だからこそ信念や理念のような根本的な考えをしっかり持っていないと振り回されてしまう
ビジネス書や自己啓発本なども目先を変えて、さも新しいモノとして次々に出てくる
本質を見ていけば結局、言ってる事は同じなのに小手先に頼ろうとする
そうやってあなたがあっち行ったり、こっち行ったりすれば、当然、後輩達も迷う
何を言いたいのか、何をしたいのか分からないからだ
目先の方法なんて時代や状況、人で常に変化するもの
そんなモノを追っかけたところであまり意味は無い
むしろそんな状況で本人達に判断させてプレーさせるしか無いのだ
その判断するための基準や考え方、会社の理念をどう理解させるかという方が大切なのに小手先の方法論でうまく動かそうとすることに問題がある
一貫してブレないというのは、人に安心感を与える、それが信頼に繋がるものだ
何のためにをするのか、なぜそうしたのかを問う
結果はもちろん大切である
しかし、そのプロセスや姿勢にもしっかり目を向けるべきである
結果だけを見ていると急に大きな落とし穴に落ちる事がある
結果主義の組織では「結果を出せば良い」「結果を出すヤツが偉い」という空気が蔓延し少しずつ膿み始める
後輩が自分で判断して、失敗した時はもちろん、うまくいった行動の時にもなぜそうしたのかと問うて欲しい
たまたまうまくいっただけで、その考えや判断基準をすり合わせる事は、結果とは別にしなくてはならない
結果がなかなか出ない人間でもその時たまたま結果に結びつかないだけで、良い考え方や信念を持って行動しているならば少し修正してしてあげれば今後かなり期待できる
世の中は原因と結果である
どういう考えでどういう行動をしていくかで良くも悪くも必ずそれに伴った結果が出てくる
その原因の作り方を育てる人はしっかりと見極めて日々の積み重ねの大切さを伝えていってあげねばならない
結果がなかなか出ないのも原因がある。「運」もその延長にあると私は思う
本人に責任を持たせる。その任せた責任は自分が全て背負うこと
ひとつひとつにしっかりと責任意識を持たせる事
「言われたからやった」「そういうものだと思ったから」「前からそうだから」
こういった惰性や怠慢でやらせない
自分の行動には全て責任を持たせる
なぜそれを選択したのか、なぜその方法を選んだのか、なぜ相談しなかったのか
責任転嫁や責任回避はさせない
任せれば、もちろん失敗もするだろう
その時は厳しく言うのはあなただけで良い、あなたがとことん付き合って問題点や反省点を見直し次へ挑戦させてあげる
上司や仲間に対してはあなたが彼の矢面に立って守ってあげて欲しい
抜擢したあなたが責任を背負う事で後輩達は新たな挑戦に身を投じられるのだ
その大きな背中が無ければ失敗が怖くてもう挑戦なんてできない
そんな消極的な人間ばかりの組織に将来なんて無い
無限の可能性を秘めた若者達をどこまで大人財にできるかはあなた次第なのだ
教育は共育
教育とは共に育つこと
教える事で自分が育つ、後輩から教わる事もたくさんある
偉そうに上から目線でモノを教えようと思う人は向いていない
向き合って教えるのでは無く、同じ方向を向いて一歩先を歩いているだけだ
それも同じ道を歩くとは限らないあなたが渡すべきモノはどこに向かうかの羅針盤
そしてあなたができる事は種を蒔いて、元気に育つように必要な栄養を与え続けること
その芽はいつ出るか分からない、その花はいつ咲くかは分からない
でもあなたは明日芽が出るよう栄養を与え続ける、焦ってたくさん与えすぎてもダメになってしまう
あなたが育てられなくなって、他の人が与えたタイミングで芽が出るかもしれない、花が咲くかもしれない。
それはどうなるかは分からない
しかし、その花の中にはあなたが与えた栄養がたくさん詰まっている
しっかりとした根を張ったからこそ、大きな木に育つことができるかもしれない
一生懸命育てたのに辞めてしまう事もあるだろう、しかしそれは無駄では無く相手の心にしっかりと刻まれて今後の人生に大きな影響を及ぼすはずである
何年か経ったあとにお礼を言われる事もあるだろう
事実、私自身もそれは何度か経験した嬉しい思い出だ
そして何より一所懸命共育した事で一番成長したのはあなたなのだ
育ててくれた後輩に感謝をして今後の活躍と成功を願って送り出してあげて欲しい
まとめ
私が常に意識している事を12ヶ条としてまとめさせてもらいました
これが少しでも皆さんのお役に立って、教育って楽しいと思って頂けたら嬉しいです
しかし最終的には人を育てるのに一番大切なモノは情熱だと思います
それは自分本位や独りよがり、自己満足で無く、相手に素敵な人生を歩んで欲しいという思いからの情熱
自分の思い通りに行かないことにイラだつのでは無く、相手の気持ちになって一緒に考える
あなたの価値観の中に無理やり相手を入れるのでは無く、相手の価値観すらも大きく包み込めるような大きな器を作っていく
なんだかんだ言っても人間は感情の動物、好き嫌いもあるのが当たり前
何かに当てはめようとすればするほどおかしくなる、その人を見てひとりひとり丁寧に接していく事しかない
素晴らしい人材がたくさん育つ事を願って☆